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【第72代横綱】稀勢の里寛(きせのさと ゆたか)

最終更新日:2018.11.13

第72代横綱稀勢の里寛は、これまで実力はあるものの、あと一歩、あと一歩のところで何度も優勝を逃してきました。しかし平成29年の初場所で悲願の初優勝、そして横綱昇進を果たします。

やっとの思いで横綱昇進を叶えた稀勢の里のプロフィールから入門したきっかけ、しこ名の由来や横綱に推挙された理由などをまとめました。

第72代横綱 稀勢の里寛プロフィール

[しこ名] 稀勢の里 寛
[ふりがな] きせのさと ゆたか
[本名] 萩原 寛
[所属部屋] 田子ノ浦部屋(旧鳴門部屋)
[四股名履歴] 萩原 → 稀勢の里
[生年月日] 1986年(昭和61年)7月3日
[出身地] 茨城県牛久市
[身長] 187.0cm
[体重] 175.0kg
[血液型] B型
[得意技] 左四つ・寄り・突き
[土俵入り] 雲龍型

横綱になるまでの道のり

平成14年3月 萩原名で初土俵
平成16年5月 新十両
平成16年11月 新入幕
平成18年7月 新三役
平成24年1月 新大関
平成29年3月 新横綱

一番期待する弟子へ。稀勢の里のしこ名の由来

稀勢の里の先代の師匠故・鳴門親方(元横綱・隆の里)が横綱に昇進したとき、福井県にある永平寺の貫首(各宗本山や諸大寺の住持の敬称)から「作稀勢(さきせ)」という言葉を贈られました。

「作稀勢」とは「稀な勢いを作れ」という意味です。

先代の鳴門親方はこの言葉を一番期待する弟子に付けようと決め、「作稀勢(さきせ)」という言葉と、先代の現役時代の「隆の里」と組み合わせて、「稀勢の里」という四股名が生まれました。

入門したきっかけ

稀勢の里が初めてまわしを締めたのは小学校2年生の時です。初めて参加した相撲大会で5人抜きをして金メダルをもらい、その後小学校4~6年生の時にわんぱく相撲の全国大会にも出場しました。

相撲以外にも幼稚園で水泳を、小学校3年生の終わり頃からは地元の野球チームに所属し、母校長山中学校の野球部ではエースで4番。その実力は高校野球茨城の名門・常総学院から特待生のスカウトがくるほどだったそうです。

中学2年生の終わり、自宅から近いという理由で千葉県松戸市にあった鳴門部屋(今の田子ノ浦部屋)へ見学に行き、そこで先代師匠の鳴門親方(元横綱隆の里)と出会います。

「力士になるなら早い方がいい」「鳴門部屋は稽古量が多い」という理由で、稀勢の里は中学校を卒業してすぐ鳴門部屋に入門しました。

1年間の安定した成績が評価され横綱へ。稀勢の里が横綱に推挙された理由とは

稀勢の里は初めての優勝で横綱昇進が決まった、少し珍しい昇進例でした。

なぜ珍しい昇進例かというと、一般的に横綱になるには「二場所連続優勝すること」が主な条件だからです。

実際に平成以降、横綱へ昇進した9人中8人が2場所連続優勝して横綱に昇進しています。

しかし、この横綱へ昇進するための条件をもう少し詳しくいえば「大関の地位で二場所連続優勝するか、これに準ずる好成績を残すこと」ができれば横綱に昇進できます。

もうおわかりになるかと思いますが、稀勢の里は「これに準ずる好成績」を残したことが評価されたので、横綱に推挙されました。

では稀勢の里が残した「二場所連続優勝に準ずる好成績」とは何だったのでしょうか。

それは「昨年一年間の安定した成績」です。

昨年の成績は優勝こそ逃しましたが、3横綱(白鵬、日馬富士、鶴竜)をおさえて年間最多勝を獲得しました。ちなみに優勝せず年間最多勝を獲得したのは稀勢の里が初めてです。

平均すると、一場所11.5勝という成績で、最近の成績の安定感としては横綱以上と評価され、「一年間の安定した成績」+「初優勝」が、稀勢の里の横綱昇進に繋がりました。

実際に二所ノ関審判部長は「1年を通じて見ればまったく問題はない」と認め、直前2場所だけの結果より、長い期間での実績を重視したとコメントされています。

「初優勝まであと一歩」「横綱昇進まであと一歩」を示す記録

稀勢の里が悲願の初優勝からその後横綱昇進を果たしたとき、「あと一歩」を示すこんな記録と一緒によく報道されていました。

稀勢の里が初優勝したのは、大関在位31場所目

大関在位31場所目で初優勝した稀勢の里は、昭和以降の新大関で、琴奨菊の26場所を上回り第1位となりました。

稀勢の里が初優勝したのは、新入幕から73場所目

新入幕から73場所目で初優勝した稀勢の里は、1909年夏以降、元関脇旭天鵬に次いで第2位となりました。

稀勢の里が初優勝したのは、初土俵から89場所目

初土俵から89場所目で初優勝した稀勢の里は、優勝制度が設定された1909年夏以降第4位となりました。

稀勢の里が初優勝したのは、30歳6ヶ月18日目

30歳6ヶ月18日で初優勝した稀勢の里は、年6場所制が定着した58年以降、元大関霧島に次ぐ第5位の高齢初優勝となりました。

稀勢の里の横綱昇進は、初土俵から所要89場所目

初土俵から所要89場所目に横綱昇進を果たした稀勢の里は、昭和以降、歴代3位となりました。先代師匠の隆の里は91場所目で、新入幕では73場所で歴代1位。そのためマスコミでは「スロー昇進」という言葉がよく取り上げられていました。

稀勢の里の横綱昇進は、30歳6ヶ月

30歳6ヶ月で横綱昇進を果たした稀勢の里は、先代師匠の30歳9ヶ月に次いで昭和以降歴代第7位となりました。

稀勢の里の横綱昇進は、6度目で成功

6度目で綱取りに成功した稀勢の里は、旭富士、貴乃花以来3人目となりました。

稀勢の里の横綱昇進は、初優勝で決まった

初優勝で横綱昇進を果たした稀勢の里は、平成以降に誕生した横綱9人中、14年春場所後の鶴竜に次いで2人目となりました。

稀勢の里の横綱昇進は、茨城県出身者では4人目

茨城県出身で横綱昇進を果たした稀勢の里は、7代稲妻、19代常陸山、34代男女ノ川以来、4人目となりました。

シンプルイズベスト。稀勢の里の昇進伝達式の口上とは

昇進伝達式とは、相撲協会の使者が横綱や大関に昇進が決まったことを力士に伝える儀式です。(金屏風の前で親方、女将さん、昇進が決まった力士の三人が相撲協会の使者を迎えているお馴染みの様子です)

昇進伝達式では使者から昇進が決まったことを伝えられると、それを受けて力士が感謝と決意の口上を述べる、という流れになります。

この口上がほぼ決まった定型文でありながら、その言い回し、言葉選びによって力士の性格が垣間見れるので昇進伝達式のひとつの注目点になっています。

稀勢の里の大関昇進伝達式のときの口上

まずは大関昇進伝達式から。稀勢の里の口上はとてもシンプルでした。

実際の口上はこちら。

「ありがとうございます。謹んでお受け致します。大関の名を汚さぬよう精進します。本日はありがとうございました。」

あれ?これだけ?四字熟語は?と思ったかもしれません。

昇進伝達式ではどんな四字熟語が使われるのか話題になっていますが、実はこれ、若貴ブームの頃、二子山部屋所属の力士の多くが四字熟語を入れた口上を述べていたことが始まりとされています。

決まった定型文に少し自分らしさを加えるというスタイルが新鮮だったので、それから昇進伝達式では「どんな四字熟語を入れたのか」といったことが注目されるようになりました。

つまり四字熟語は絶対に入れないといけないわけではなく、稀勢の里のようなシンプルな口上が逆に伝統的だったりするんですね。

「自分の今の気持ちをストレートに表現できるのは、シンプルなのが一番いいんじゃないかと思いました」とあるように、これまでの流れとは逆に四字熟語を入れない口上がかえって稀勢の里の素直な気持ちを表現したのかなと思いました。

稀勢の里の横綱昇進伝達式の口上

次に横綱昇進伝達式の口上をみてみます。

「謹んでお受け致します。横綱の名に恥じぬよう精進致します。本日はありがとうございました。」

こちらもまたシンプル。

伝達式の後の記者会見では「いろいろないいお言葉をたくさんいただいていますので、その言葉を使おうか、今のまま自分のシンプルな気持ちで伝えようかといろいろ迷いましたけど」「自分の今の気持ちをそのまま伝えました」と口上について語った稀勢の里。

ちなみに記者からの「出来は?」という問いには「ちょっと、かんでしまいました」とのやり取りも。(口上で少し噛んでしまうところも稀勢の里らしいなぁと思いました)

最後に

念願の初優勝、そして横綱昇進を果たした稀勢の里の活躍はこれから始まります。

稀勢の里はこんなに強いのにね、昔は「稀勢の里を横綱にする会」なんてあったんだよ、と言えるくらいの活躍を楽しみにしております。

それでは最後になりましたが。

横綱昇進、おめでとうございます!

※2017年1月25日、横綱昇進伝達式を迎えた日にこの記事を書きました。
※敬称略

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